3Dプリンター用PPシート張り替えのコツ
BASF PP/PP-GF30やnanodaX PP-GWのPPフィラメント造形に必須なPPシート
PPを造形する際に必ず使うシートですが、数回使用するだけでシートの表面が白く浮き上がりその都度交換する必要があります。
今回はこのPPシートの張り替えのコツについて紹介していきます。
こちらは複数回造形に使用してシート面が白く浮き上がってしまったPPシート、表面に凹凸ができてしまっていて綺麗な造形ができないので新品に張り替えていきます。
今回シート張り替えに使用する主な道具です。
〇プラスチック製のヘラ
〇シール剥がし液
〇エタノール(IPAなどでも可)
〇キムワイプ・ウエスなど
まず使用済みのPPシートを手作業で少しずつ剥がしていきます。
勢いよく剥がすとシートの粘着部分がビルドプレートに多く張り付いてしまうため、ゆっくりと剥がしていきます。
シートが剥がし終わりました。
PPシート側の粘着部分がプレートに固着してしまう事がありますが、慎重に剥がしてもこのように残ってしまうので次にシール剥がし液で綺麗に除去していきます。
使うのはシール剥がし液とプラスチック製のヘラです。
ヘラは金属製だとビルドプレートを傷つけてしまうので必ずプラスチック製を選んでください。
次にシール剥がし液はPPシートに付着した粘着物の面積が広い為、ハケで塗るタイプの物が剥がし液を使い過ぎず無駄なく塗布できるのでお勧めです。
シール剥がし液をたっぷりまんべんなく塗っていきます。
塗り終わりましたら剥がし液が浸透するまでおよそ2~3分放置します。
途中、剥がし液が塊になっていきますがそもままヘラで剥がしていきます。
全体的にヘラで粘着物を剥がした際に出てきた塊をキムワイプまたはウエスなどを使用して取り除きます。
一回のシール剥がし液だけでは除去しきれない場合はもう一度シール剥がし液を軽く塗布していきます。
シールの粘着物が全て剥がれビルドプレートが綺麗になりました。
新しいPPシートを張る前にビルドプレートの表面をエタノールで脱脂します。
脱脂を行う事でPPシートの張り付きが強くなり、造形中にシートが浮き上がりにくくなります。
エタノールで脱脂が終わりましたら新しいPPシートを張っていきます。
シートを張る位置は自由ですが、Pro3とPro2シリーズはスライス画面と実際のビルドプレートのサイズが異なる為、センターの位置が把握しづらくなっています。
その為、左の手前側寄りにシートを張り付けるのがお勧めです。
張りたい部分の位置を決め、少しずつ剥離紙(キセパ)を剥がしつつPPシート面を柔らかい布もしくはウエスを使い、空気が入らないように軽く手で圧力をかけながら張り付けていきます。
全体が張り終わりましたら、仕上げに張り付けたPPシート全体を柔らかい布もしくはウエスで強めに均していきます。
最後にPPシート表面に付着した油分をエタノールで除去して完成です。