3Dプリンターで特殊メイク・特殊造形
企業情報
会社名:株式会社メイクアップディメンションズ
業種:技術系職 特殊メイク・特殊造形
ご担当者:壁谷 様
使用されている3Dプリンター機種:Raise3D Pro2 Plus(販売終了)
※現在は後継となるRaise3D Pro3をご案内しています。
1.株式会社メイクアップディメンションズのご紹介をお願いします:
会社事業内容は映画・TV・CM・舞台・イベント向けの特殊メイク・特殊造形および特殊かつら・ダミーマスク・スーツ及びプロップ・オプジェの製作やダミー・かつら等のレンタル・3Dプリンター・海外特殊メイク・特殊造形用材料の輸入販売、特殊メイク講義など行っています。
2.Raise3Dプリンターでどうのように活用されていますか?:
特殊メイクをするために必要な、役者の顔の型取りから彫刻土台となる顔の出力。
特殊カツラ製作の、ための土台製作や特殊造形物の製作までをRaise3Dで造形しております。
3.今回の御社事例について、完成品の製作プロセスを教えてください。:
上記のようにメイクの下準備のために使用することもあれば、映像内で使用する美術の小物づくりにRaise3Dプリンターを使用することもあります。
4.3Dプリンターを導入する前は、どのようなプロセスで製造していましたか?:
役者の型取りに関しては、従来ではアルジネイト(歯医者で歯形をとるときに使用するもの)を顔に塗り、バンテージでバックアップするという方法で40分~1時間かけて型取りをしていました。
※従来の型取り方法※
①.アルジネイトを役者の顔や体に直接塗りこむ
②.石膏テープでバックアップ
③.オリジナルの型から石膏で抜いたもの
※3Dスキャナーと3Dプリンターで型取り方法※
①.3Dスキャンでのデータを取りこむ
髪の毛をキャップで覆うなど簡単な下準備をしてスキャン開始。頭部のスキャンであれば、5分程度で終了できます。安全性も高く、白色光(可視光)を光源としているため、眼球への悪影響もありません。顔や体の部分データ取りこむ他、直接型取りのできない、一点物の造形物のデータ保存などにも利用できます。
②.3Dデータ作成
スキャンしたデータをメッシュデータに変換して、ZBrushで加工、修正します。STLやOBJ形式でファイル出力が可能です。
③.3Dプリンタでの出力
必要なサイズ(拡大、縮小、等倍)で出力いたします。
出力材料はABS、PLA両方可能です。
最大造形サイズ305×305×610mm、積層ピッチ0.05まで可能。
出力後のサポート除去作業付き、サフ、ポリパテによる磨き仕上げ作業まで行っております。
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5.Raise3Dプリンターを導入し、どのような問題が改善されましたか?また利点はどのような所にありますか?:
型取りにかかる作業時間が半分以下になり、役者の体や精神的に対する負担が軽減し、忙しくスケジュールを取るのが難しい役者にもおすすめしやすくなりました。
6.Raise3Dプリンターを導入し、具体的にどのような効果がありましたか?:
原材料などでのコスト削減もありますが、Raise3Dプリンター導入により24時間体制で出力作業ができ、今まで型取りの作業などに使っていた労働力や作業時間を、平行で別の作業に取り組むことができるようになり作業効率もアップいたしました。
7.造形された模型の写真をいただけますか?そして、簡単に説明してください。:
使用3Dプリンター:Raise3Dプリンター Pro2 Plus
使用フィラメント:Raise3D純正プレミアムABSフィラメント
8.3Dプリンティング技術の未来とRaise3Dプリンターの不足について、ご意見いただけますでしょうか。
我々、特殊メイク業界での意見といたしましては、現時点では、全ての面でスキャナーでの型取りやRaise3Dプリンターでの出力が優れているとは言えず、用途によっては従来のやり方で型を取ることもあります。どうしても特殊メイク土台として、本人の顔の精密な情報が求められるため、シワや毛穴など細部のテクスチャーが取り切れないことが不足と考えてしまう点になります。
スキャナー、又は3Dプリンターの精度が上がりこの点がクリアされていくことをこれから期待しています。
まとめ
今回は、「株式会社メイクアップディメンションズ 様」の特殊メイク・特殊造形事例を紹介させていただきました。
3Dプリンターについて詳しく知りたい方は、是非お問合せ下さい。
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