3Dプリンターでロボットハンドを製作

今回は、弊社⽇本 3D プリンター株式会社のお客様の中から、(地独)北海道立総合研究機構 工業試験場様の導⼊事例をご紹介させていただきたいと思います。工業試験場は新設した食品ロボット実証ラボ(通称ROBOLABO)のロボットハンドを開発するために、ゴム系の樹脂をはじめ、様々な素材が造形可能で、かつ低価格で高精度なRaise3D Pro2 Plus(販売終了)を導入していただきました。(※現在は後継となるRaise3D Pro3 Plusをご案内しています。)

導入事例

紹介

北海道立総合研究機構は、農業、水産業、林業、工業、食品産業、環境、地質及び建築の各分野に関する試験、研究、調査、普及、技術開発、技術支援等を行い、北海道民の生活の向上及び北海道内の産業の振興に寄与することを目的として、2010年4月北海道が一般地方独立行政法人として設立しました。。

工業試験場では、北海道の地場産業の高度化及び新しい産業や技術分野創出を促進するため、試験研究や地場企業への技術指導などの技術支援に取り組んでいます。

導入背景

工業試験場は、地場産業を促進するために、様々な試験研究を行われており、研究用の試作品や地場企業への技術支援の際の試作品の製造を行っています。

従来、工業試験場は通常の企業の製品製作と同様で、下記の流れで研究用試作品を製造されています。

試作品の概要を検討→3DCADなどでの設計(モデル製作)→部材発注(一部、自社で部品製作)→組立→不具合改善→再試作

工作機械を使って必要な部品を削り出していますが、部品を作る人的工数が必要であり、また複雑なものがなかなか製作できない課題があることから、外注に出して製作するケースが多かったようです。

今回は、工業試験場に新設された食品ロボット実証ラボ(通称ROBOLABO)のロボットハンドを開発するために、Raise3D Pro2 Plusを導入しました。

 

工業試験場の食品ロボット実証ラボでの設置状況

工業試験場の食品ロボット実証ラボでの設置状況

導入後の活動

工業試験場はRaise 3D Pro2 Plusを導入されてから、自社のロボットハンドの研究などでの試作品製作や、地場企業への技術支援の際に使用する部材も製作しています。実際に造形して、3Dプリンターを見てもらうことで、3Dプリンターの導入を検討する地場企業も増えてきております。さらに、地場での3Dプリンター普及のためセミナーを開催し、3Dプリンターの利便性と生産性などを参加者の方々に伝えています。

2019年実施した3Dプリンターセミナーの様子1

2019年実施した3Dプリンターセミナーの様子2

2019年実施した3Dプリンターセミナーの様子

導入後の効果

Raise3D Pro2 Plusを導入後、工業試験場の川島様に3Dプリンターの利用状況をお聞きしました。

⽇本 3D プリンター:Raise3D Pro2 Plusを導入し、どのような問題を解決しましたか。または、メリットはございますか。

工業試験場 川島様:工作機械で自ら部品を作る必要がありましたが、その必要がなくなり、工数を削減することができました。

また、部品製作を外注に出す回数が減りコスト削減もでき、切削加工では不可能な複雑な形状も造形可能となりました。

⽇本 3D プリンター:Raise3Dプリンターを導入し、生産性などは向上しましたでしょうか。

工業試験場 川島様:数値では示すことができないですが、外注に出すよりも早く部品が用意出来るようになったので、試作品製造のサイクルを早く回すことができる様になりました。また、他の業務をこなしている間や夜間に造形が可能なので、作業効率が格段に上がりました。

⽇本 3D プリンター:3Dプリンティングに期待する未来と今後の3Dプリンターの可能性に関してご意見をいただけますでしょうか。

工業試験場 川島様:年々3Dプリンターも安価で高性能な製品が多く出ているので、試作品製造などにおいて3Dプリンターの需要が伸びていくと感じています。

また切削加工では不可能な形状を容易に製作可能なので、今後樹脂プリンターもさることながら、金属プリンターの需要がより一層伸びていくと考えています。

 

工業試験場の造形物

ロボットハンド

機種:Raise3D Pro2 Plus
フィラメント:Raise3D純正プレミアムPLAフィラメント(白)、Polymaker社製PolyFlex
研究のために試作した野菜を把持して選別するためのロボットハンド。
野菜の把持部がフレキシブル素材で造形されており、空気圧で開閉する。

 

ェイスシールドのフレームの造形の様子

機種:Raise3D Pro2 Plus
フィラメント:Raise3D純正プレミアムPLAフィラメント(白)
昨今の新型コロナウイルスへの対策として病院から相談があり、
開発して試作したフェイスシールドのフレームの造形の様子

 

まとめ

(地独)北海道立総合研究機構 工業試験場様の事例では、Raise3Dプリンターを導入後、工業試験場の作業効率性が格段に上がっており、またコスト面でも外注回数が減りました。また、工業試験場は3Dプリンターの生産性・利便性を地域企業に伝え、3Dプリンターの普及を通して地場産業の技術の発展を促進しようとしています。

⽇本3Dプリンター株式会社は、3Dプリンティング技術の⾯から北海道立総合研究機構 工業試験場様のお⼿伝いをすることができ、⼤変嬉しい限りでございます。今後も、更に3Dデジタル最新技術において、(地独)北海道立総合研究機構 工業試験場様にソリューションを提供し、少しでも研究・製造における⽀援ができればと考えています。

日本3Dプリンターのロゴ

日本3Dプリンター編集部 Raise3Dチーム

日本3Dプリンター株式会社では、3Dプリンターや3Dスキャナーの導入を検討している方向けに、最新の情報を発信していきます。

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